身の回りにある機器の多くは、センサを使って周囲の状況を確認し最適な動作をするようコンピュータ制御が行われており、私たちはその恩恵を受けながら便利で快適な生活を送っています。しかし、その仕組みや働きについて考えることはほとんどありません。機器の故障が発生するこ とにより計測・制御を用いた技術の恩恵と役割の大きさを痛感します。したがって生活の中で使われている製品がプログラムによって計測・制御されていることを知り、体験的な学習を行う ことは、これからの社会を生きていく上で大切なことであると考えます。
本題材では、プログラム作成ソフトと計測・制御インタフェースを用いることとしました。この プログラム作成ソフトは、日本語でプログラムを作成できるため生徒の思考過程を表現しやすく、また、プログラムを画面上で簡単にシミュレーションすることができるため、制作したプログラムを実行することが容易です。プログラムの作成やアクチュエータの製作といった時間のかかる作業を短縮し、試行錯誤の時間を確保することで工夫し創造する力の育成をはかりたいと考えました。
生徒は題材の前半で基本的なスキルを学び、その後、実社会で利用されている計測・制御システムのプログラムを作成します。題材の後半では、生活を豊かにするための計測・制御を用いた製品を考えさせ具現化させます。このような学習を通して、社会で使われている計測・制御を用いた技術の恩恵と役割の大きさを感じさせたいと考えています。
2016.10.27