とりくみ紹介
全国の学校や自治体、団体や企業によるプログラミング教育のとりくみを紹介します。

大阪市立生野工業高等学校

使用言語・教材
HTML、CSS、Javascript、Hour of Code、Scratch、C、Androidアプリ、LEGO MINDSTORMS NXT、Raspberry Pi
使用機材
LEGO MINDSTORMS NXT、PC
対象
高校1年生 2クラス
高校2年生 2クラス
高校3年生 各クラス(2クラス)各6~7名程度
教科
電気科1年生 「情報技術基礎」
電気科3年生 「課題研究」
部活動
情報処理部部員 高校1~2年生

概要

大阪市南部の生野区にある、電気科、機械科、電子機械科の3学科を持つ工業高校です。
各科ともプログラミング教育を行っていますが、今回は電気科1年生と3年生の授業と、情報処理部の部活動でのプログラミングの取り組みを紹介します。
生野区にはものづくりに関わる企業が数多く存在します。本校は地域に開かれた学校として、地域の小学生を対象にした「小学生ものづくり教室」や隣にある商店街で行われる「商店街ものづくり体験会」「生野まつり」などにも参加、協力しております。

とりくみのねらい・きっかけ

簡易なHour of CodeやScratch言語の体験やC言語の基礎学習、Androidのアプリ制作、HTMLとCSSによるホームページ作成、LEGO MINDSTORMS NXT、Raspberry PiのGPIOを活用した計測・制御など様々な言語やテーマでプログラミングに取り組んでいます。それぞれの学年応じて、難易度やテーマを設定し、プログラミングに興味を持つことができるようになることを目標にしています。
授業や部活動を通して、問題課題解決ができるようになるなど社会人基礎力能力向上も目指しています。

学習の流れ

C言語を体験してみよう!(電気科1年生 「情報技術基礎」)

電気科1年生の「情報技術基礎」では、10年ほど前より、パソコンを使ってC言語によるプログラミング学習に取り組んでいます。授業数は50分×2時限(週1回)を3日程度実施します。この授業ではC言語によるプログラミング学習に取り組んでいます。C言語の基礎を学ぶことを目標に、座学および実習に取り組んでいます。またC言語の基礎を学ぶことにより、全国高等学校長協会主催情報技術検定の合格も目指しています。

HTMLとCSSでホームページを作成しよう!(電気科3年生 「課題研究」)

電気科3年生の課題研究PC班では、5~6月にかけて週に1回(50分×3時限)合計6日程度で、HTMLとCSSによるホームページを作成します。パソコンがあまり得意でない生徒が多い中ですが、自分の好きなテーマについて作品を作っていく中で興味を持つことができるようになってきます。日頃閲覧するホームページの仕組みを知り、自分で作成し、情報発信できるようになることを目標にしています。最終回には発表会を実施して、プレゼンを行います。その後自分でプログラミングに取り組んでいきます。

LEGO Mindstormsでロボットを制御しよう!(電気科3年生 「課題研究」)

電気科では、3年生の「課題研究」のパソコン班では、10年ほど前より、2学期の取り組みとして、LEGO Mindstormsを使用したロボット制御に取り組んでいます。この授業では各クラス6名程度が、9月~11月の期間週1回月曜日(50分×3時限) 合計6日程度でロボット制御に取り組みます。
ただプログラムを作成する学習だけでは生徒は興味を持ちにくいです。そこで、制御対象としてロボットを使用して、ライントレースの課題に取り組みます。プログラムは、アイコンをドラッグ&ドロップするだけで作成できる教育版EV3(NXT)ソフトウェアをタブレットパソコンで使用している。実際の課題に対応するプログラムを1チーム2~3人で作成し、メンバーで協力しながら課題解決できるようになるなど社会人基礎力能力向上を目標にしています。最終回には競技会を実施して、プレゼンを行います。

HTML、CSS、Javascript でAndroidアプリを作ろう!(電気科3年生 「課題研究」)

電気科3年生の「課題研究」のパソコン班では、3年ほど前より、HTML、CSS、Javascript を使用したAndroidアプリ作成に取り組んでいます。人数は各クラス6名程度、週1回月曜日(50分×3時限)合計3日の授業数です。スマートフォンを使用している生徒が増えた現在、生徒たちは日常的にアプリを使用しています。そこで自分で簡単なアプリを作ることにより、プログラミングに興味を持つことができるようになることを目標にしています。実習回数があまりないため簡単なことしかできませんが、ホームページ作成で学習したHTML、CSSに加えJavascript を使用することにより、簡単なAndroidアプリが作成できるということを知って、自分でプログラミングに取り組み、問題課題解決ができるようになるなど社会人基礎力能力向上も目指しています。

Scratchで初めてのプログラミング!(部活動: 高校1~2年生情報処理部部員)

本校では1年生の情報技術基礎でC言語やBASICについてのプログラミング学習を行っておりますが、実施するのは1年生の2学期くらいの時期になります。情報処理部では、1年生の当初はまだプログラミングの学習ができていないため、学習しやすいScratchに取り組んでいます。そこで自分で簡単なプログラムを作ることにより、プログラミングに興味を持つことができるようになることを目標にしています。

Hour of Codeでプログラミング体験!!(部活動: 高校1~2年生情報処理部部員)

情報処理部では、1年生を中心にScratchに取り組んでおりますが、2016年8月に、みんなのコードにより講師を派遣していただき、2時間のHour of Codeを使用したプログラミング体験を行いました。そして今後も学習を続けたいという声もあり、生徒各自が継続することも期待しています。

Raspberry PiでScratch体験!(部活動: 高校1~2年生情報処理部部員)

情報処理部では、Raspberry Piを使用したプログラミング学習に取り組んでおります。ScratchのプログラミングおよびGPIOについての学習をしております。この取り組みでは制御ができるようになることを目標にしております。2015年度は文化祭にも出品し、紹介しました。今後はできればPythonにも取り組んでいきたいと考えています。