とりくみ紹介
全国の学校や自治体、団体や企業によるプログラミング教育のとりくみを紹介します。

帝塚山ロボット教室実行委員会

実施日
6月11日(土)、18日(土)、7月9日(土)、16日(土)
14:00~17:00(180分×4回)
使用言語・教材
NXTソフトウエア2.1.6
使用機材
LEGO MINDSTORMS NXT、PC
対象
小学生(5年生、6年生)16名
メンターとして参加する保護者も毎回5名ほど募集をしている。
指導者
帝塚山大学 こども学科 大学生
帝塚山中学校・高等学校 理科部ロボット班

概要

帝塚山大学こども学科の大学生と中高理科部ロボット班が主となり、「帝塚山ロボット教室実行委員会」を立ち上げました。小学生を対象としたロボット教室を開催しています。今年で3年目で本年は54名の応募者がありましたが、抽選により17名(辞退者1名により16名の参加)を選出しました。
全4日間分のロボット教室で、プログラムの基礎となる「順次処理」「反復処理(繰り返し)」「分岐処理(if文)」の3要素を学ぶよう工夫しました。さらに、プログラミングに加えて実際にロボットを組み立て、小学生自身でロボットを作る、または改造もしています。
前半では、理科部ロボット班の部員が小学生をサポートするためにマンツーマンで指導の補助に当っています。後半では、国際科学技術コンテストに認定されているWRO(World Robot Olympiad)と同じコース(ベーシックコース)を想定して、指導を行いました。その際には、小学生同士の助け合いを図るため、2人でチームを作り、相談をしながらロボットを作り上げていくよう工夫しています。最終日には実際にその大会のベーシックコースを全員でチャレンジし、熱中して取り組んでいました。
4日間のロボット教室が終了したあと、実際のロボット大会(WRO奈良大会2016)に参加希望をした4チーム(8人)のうち、1チームは優勝することができ、9月18日に行われる全国大会に出場します。

帝塚山中高理科部ロボット班は、今年で創部9年目を迎えます。ロボット大会、ロボット教室、そして探求活動など様々な活動をしています。毎年全国、大会に出場し、これまで日本代表として5回ほど世界大会に出場したことのあるクラブになります。

とりくみのねらい・きっかけ

3つの思い。
1つ目は、小学生に目に見えるプログラムを伝えること。ロボットを用いることで、パソコンの画面から飛び出して、実際にプログラムで指示した内容を目にすることができます。ロボットのおもしろさだけでなく、プログラミングの楽しさも学んでもらいたいという思いです。
2つ目は、直接指導に当たる中高生に対してです。自分たちが得意なことを人に教えることで、分かっていることを伝えることの難しさを感じ、表現の工夫や自分のやっていることの再確認をして欲しいという思いです。
3つ目は、プログラミング教育が普及することを見越してのメンターの育成です。小学校でプログラミングを学ぶことが義務化されれば、小学校の先生だけでなく、場合によっては幼稚園の先生も教える機会がくるかもしれません。ロボット教室の企画運営という実践的なイベントの経験とともに、プログラミングのことを大学生に知ってもらい、子供達に教えることのできる人材を育てたいという思いです。