昭和36年(1961年)英才教育を目標とした少人数制の「足利学園中学校」として開校。平成6年(1994年)校名を「
白鷗大学足利中学校」と改称。少人数精鋭の教育方針のもと、生徒各自の志望校への進学をめざし、家庭的な雰囲気の中
で、基礎学力の充実や品性の陶冶を旨とする教育を行っています。
平成23年度に中高一貫教育コースを開設し、進学教育コースとの2コース体制に移行しました。さらに、平成29年度
入学者からは、2コース体制から、全員が白鷗大学足利高等学校への入学資格を有した状態で、卒業時に自由に進路選択
可能な単一の新体制への発展進化を予定しており、「PLUS ULTRA ~さらに向こうへ~」の校訓のもと、学力および人間
力を最大限に伸ばして国際社会で活躍できる人材の育成をめざしています。
このような中で、生徒の思考力・問題解決能力の向上を目指し、平成26年度より、3年生の総合的な学習の時間で
RaspberryPiを活用したプログラミング学習と、その活用を試み、平成27年度より3年生技術・家庭科の「情報に関する技
術」の学習において、EXCELのVB、BASICとともにラズベリーパイを一連のプラグラミング学習に活用しています。
3学年の総合的な学習の時間では、以前より地域の学習や健康に関する学習、国際理解など、いくつかの内容を学習
していたが、情報教育においてはコンピュータ室においてワードやパワーポイント等のアプリケーションの活用を中心に
学習していました。そこに平成25年度、CANVASのPEGプロジェクトの話があり、よりアカデミックな内容を目指して
RaspberryPiの授業への活用を取り上げました。
一方、足利市にある「足利フラワーパーク」では、近隣の中学校に手作りイルミネーションの発表の場を提供してお
り、生徒からは光の制御をRaspberryPiでできないかという希望がありました。そこで、単なるイルミネーションデザイ
ンと制作だけでなく、RaspberryPiでの制御を通して、生徒にプログラミングを体験させ、光の点滅がプログラムで動い
ていることを体感させることにより、思考力や問題解決能力を養うことをねらい、授業を実施しました。
技術・家庭科(技術分野)では、生徒はexcelの簡単な統計関数から学習し始め、BASIC、Scratch、excelのVBへと学
習を進めています。さまざまなプログラミング言語に触れることにより、コンピュータにとってプログラムとは何なのか
を体感的に学習することができる。また、今までゲームをやらされていた立場から、作る立場になることにより、ゲーム
依存の解消にも役立っています。
中学3年生の総合的な学習の時間[情報教育]の授業において、RaspberryPiでのLEDイルミネーションンを制作し、近隣にある「足利フラワーパーク」の自作イルミネーションコンテストに出展しました。
本校の中高一貫教育コースでは高校受験がないので、時間的、精神的な余裕がある。そのため、通常では取り上げることが難しい題材を使った学習が可能となってきます。そこで、RaspberryPiによるプログラミング学習とその活用を考えたのですが、中高一貫コースの生徒だけでなく進学教育コースの生徒もイルミネーションデザインと制作を行っていたので、光の制御を試みたいという希望が多く、3年生全体での取り組みとなりました。生徒にとっては最終目標として「足利フラワーパーク」の自作イルミネーションコンテスト出展があったため学習意欲が高まりました。
【学習の流れ】
①Scratch言語の学習をし、画面上でスプライトを動かすプログラムをつくる。
②拡張機能を利用し、スクラッチプログラムでGPIOの端子に3Vの電圧を出力 /停止できることを知る。
③イルミネーションのデザインをしLEDを組み込む。
④ソリッドステートリレーを通してラズベリーパイでLEDイルミネーションを制御する。
⑤足利フラワーパークの自作イルミネーションコンテストに出展する。
*使用言語 Scratch
*教材 RaspberryPi、LEDイルミネーション組み立てセット、ソリッドステートリレーによる制御回路
中学校3年生の技術・家庭科(技術分野)[情報に関する技術]では、さまざまなコンピュータ言語の特徴を知ることを目的として、さまざまなコンピュータ言語を学習する場面で、excelのVB、BASICとともにScratchを取り上げています。
excel、BASICはコンピュータ室のパソコンで学習していますが、ScratchはRaspberryPiで学習するので、マイクロコンピュータ的な大きさでもコンピュータとしての働きがあることに驚く生徒が多かったです。
また、2年生の技術・家庭の時間に、トランジスターの増幅作用により電流を制御できることを学習しているので、RaspberryPiのGPIOで何かを制御してみたいという声が出てきています。
【学習の流れ】
①excelの簡単な関数(SUM、VERAGE RANK MAX、MIN 等 )を使った一般的な表作成を学習する。
②excelの判断をさせる関数(IF)を使って、「数あてゲーム」を作成する。
③Windows上のエミュレーションで作動するBASIC言語を使って、追いかけっこをするゲームをつくる。
(判断や分岐、繰り返しを学習、入力 キー判定)
④RaspberryPiのScratch言語を使い、BASICとスクラッチを比較しながら画面上でスプライトを動かすプログラムを作る。
⑤excelのマクロ、VB(ビジュアルベーシック)の学習をする。
*使用言語 Scratch、excelのVB、BASIC
*教材 PC、RaspberryPi
2017.01.10